プレスリリース

京セラ(代表取締役社長:谷本 秀夫)は、有償実証実験を進めている仮眠起床AIシステム「sNAPout®」(スナップアウト)に、スマートフォンのカメラ映像から覚醒度を推定し、仮眠の必要性や仮眠後の効果を短時間で可視化するアプリケーションを開発した。筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)特任准教授の阿部 高志氏が設立した株式会社ヴィジライズ(VigiRise)の、カメラ映像から覚醒度を計測する技術を活用している。

この機能をsNAPout®のスマートフォンアプリに追加し、2026年夏よりアップデートを開始する。

開発の背景

sNAPout®は、血流量センサを搭載したイヤフォン型デバイスと、AIを搭載したスマートフォンアプリで構成される仮眠支援システムである。リアルタイムで高精度に睡眠段階を解析し、最適なタイミングでの起床を促す。

日本人は睡眠時間が短く、日中の生産性向上を目的としてパワーナップ(短時間仮眠)が注目されている。一方、企業や学校などの組織では、仮眠の導入効果を客観的に示す指標が乏しく、制度化や環境整備が進みにくいという課題があった。

そこで京セラは、仮眠前後で「眠気がどの程度軽減されたのか」を定量的に把握できる指標の確立を目指し、VigiRiseの技術を活用して、短時間で覚醒度を推定し、その変化を可視化するアプリケーションを開発した。従来の“最適な仮眠”の提供に加え、仮眠前の必要度判定から仮眠後の効果検証までを一貫して提供するシステムを実現するという。企業や学校などの法人でも、仮眠導入の妥当性や有効性を客観的なデータとして示せるようになり、仮眠活用の普及に向けたシステム・環境づくりを目指すとしている。

新機能の特長

1. 仮眠が必要な状態かを客観的に把握:国際的に覚醒度評価の指標として用いられている「精神運動覚醒検査(Psychomotor Vigilance Test:PVT)」を基準に、スマートフォンのカメラ映像から覚醒度を推定する。従来のPVTは、反応速度のテストなどに10分程度の時間と作業負荷を要したが、同アプリでは約1分間の動画撮影により、まぶたの開閉動作などから覚醒度を推定する。仮眠を必要とする状態かどうかを、短時間で簡単にスクリーニングできる。

2. 覚醒度に応じて最適な仮眠を推奨:覚醒度の推定値が一定の基準を下回った場合には、sNAPout®の血流量センサ搭載イヤフォン型デバイスとAI解析を活用し、最適なタイミングでの起床を促す仮眠を推奨する。利用者ごとの状態に応じた判断により、仮眠の必要性の可視化と最適な仮眠の提供を一体で実現する。

3. 仮眠後の回復度を可視化:仮眠後にも同様の測定を行い、覚醒度や認知機能の変化を定量的に評価する。「どの程度回復したのか」を客観的に把握でき、仮眠の効果を利用者および法人が直感的に理解できる形で可視化する。

開発体制

VigiRiseが有する覚醒度検知およびPVT反応速度推定に関する研究知見・AIアルゴリズムと、京セラの生体センシング技術、アプリケーション開発技術、UI設計を組み合わせて開発した。両社の技術の融合により、短時間・低負荷での覚醒度評価を実現しているという。

関連情報

発表日:2026年3月9日

sNAPout®のシステム詳細:https://www.kyocera.co.jp/newsroom/news/2025/002701.html

機能の利用イメージ(紹介動画・約2分):https://youtu.be/iPxY7QGNUhg

プレスリリース原文(共同通信PRワイヤー):https://kyodonewsprwire.jp/release/202603034869